Treasure Data から BigQuery への移行で 20%のコスト削減に成功
株式会社インティメート・マージャー
写真左から【株式会社 grasys 】代表取締役 長谷川 祐介、【株式会社インティメート・マージャー】代表取締役 簗島 亮次氏
■御社の概略を簡単にご説明してください。
当社は、 Data Management Platform を開発・運用しています。 3rd Party Cookie に紐づいた様々な情報をデータベースに格納し、格納されたデータを元にマーケティング効率を上げていく。その支援基盤の開発・提供・運用がメイン事業です。
現在は、アドテクノロジーにおけるマーケティング効率化事業が売上の7割を占めていますが、セールステックやフィンテックなどの領域でも、大量のデータを活用して課題解決をしていくという事業を提供しています。
■今回、トレジャーデータから Google Cloud (GCP) の BigQuery にデータプラットフォームを移行されましたが、決め手は何だったのでしょうか?
私たちの事業テーマは、「データは活用しないと意味がない」。多くのストレージ系サービスはデータを貯めるのにお金がかかり、活用する際にお金がかからないことが多いのですが、 BigQuery は逆です。 データを活用する際にお金がかかる従量課金制で、データを貯めておくだけならお金がかからないんです。この仕組みのほうが、お客様にも納得感を持っていただけると考え、 BigQuery への移行を決めました。
■BigQuery へ移行するにあたり、パートナーとして grasys を選んだ理由は何ですか?
一緒にお仕事させていただいていたときの、レスポンスの早さですね。私たちがパートナーさんに求めているのは、自分たちだけでやるより早く課題解決できるようになること。 grasys さんは、こちらからの質問に迅速かつ的確に答えてくださるので助かっています。
質問への回答も、単にドキュメントを参照したものではなく、過去に試したことのある実例を教えてもらえるのがとてもありがたいです。相談すれば必ず何らかのヒントをくれるのが、 grasys さんだと思います。
■実際、移行したことでメリットは出ていますか?
移行が完了して2ヶ月ほど経ちましたが、インフラコストは20%程度削減できています。移行後の運用で最適化できる部分もいくつか見えてますので、 もう一段コストは下げられる見込みです。
■BigQuery を今後どういう風に活用していきたいとお考えですか?BigQuery だからこそできることなどあれば教えてください。
BigQuery はプラットフォームサービスですので、きちんと使い切ることが重要かなと思っています。ビジネスが成長してくると権限管理やデータ配置場所を気にされるお客様も増えてきます。適切で意味のある単位でプロジェクトやデータセットを分割し、 Google Cloud (GCP) にある機能を組み合わせることで適切なコストで、お客様に対応できる環境を提供できるようにしています。
私たちのようにデータをマネジメントする事業は、コストのみならず分析のスピードも価値となる為、チューニングやスケーリングの必要がなく安定したパフォーマンスが発揮される BigQuery が最適だと考えています。
また今後は、 Google Cloud (GCP) 上にあるデータ活用ソリューションとの連携を強化したいと思っています。マルチクラウドにはマルチクラウドの良さもあるんですが、一ヶ所にまとめたからこそ、データの転送コストや運用コストが下がって次のチャレンジがしやすくなる。そのメリットを最大限に活かしたいですね。
■今後、 grasys が技術的な面でサポートできることや、パートナーとして grasys に期待することはありますか?
機械学習モデルのリアルタイム更新にチャレンジしたいと考えているので、ご相談したいですね。リアルタイムでモデルを更新し、モデルに対してスコアリングして活用していければと考えているんです。今後、広告の領域を含めたデータ活用全般において、ブラウザで解析を終えるようにしていく流れが進むと思うので。
また、α版やβ版などGA前の機能は Google Cloud (GCP) サービス パートナー経由でしか使用できないものもあり、興味のあるプロダクトについては、うちを事例として grasys さんと共に検証など進めていければ、お互いの事業にとってメリットがあるのではないでしょうか。